医師の分類と仕事内容について
医師には大きく分けて臨床医と研究医の2種類があります。臨床医は患者の診療を行い、傷病からの回復を図ります。臨床医には勤労者として病院に勤める勤務医と、自らクリニックを起ち上げて経営する開業医の2種類に分かれます。勤務医は与えられた職場環境の下で診療に集中すれば良いのですが、開業医は経営者として集客や医療機器の導入に加え看護師や医療事務など人材の確保にも労力をさかなければいけません。臨床医は特定の専門分野に長けていたとしても、来院する患者の診療を拒否することは禁じられているため、ジェネラリストとしてあらゆる疾患に対応できる総合的な能力が必要になります。
他にも、人間ドックや老人ホームなどに勤務する臨床医がいます。臨床医にとって、最も重要な職務は、診断を行い病名を特定することです。病名の特定を誤れば、誤診となりその後の治療方針にも悪影響を与えるでしょう。また、手術や内視鏡検査など人体への侵襲を伴う医療行為も医師だけに認められています。医師でなければ傷害罪になる行為のため、それだけ重大な責任を担うということなのかもしれません。
注射や点滴なども医療行為ですが、医師が看護師に指示を与えれば看護師が患者に施すことができます。このような看護師への指示も医師の重要な仕事の1つと言えるでしょう。
一方、研究医は病気のメカニズムを解明し治療法の開発のため医学の研究を行います。研究医はスペシャリストとして大学病院などで特定の専門分野を集中して研究しています。医療業界だけでなく、世界全体のために日夜病気の研究をしている人たちです。場所によっては臨床医と同じように患者の診療を行うことも珍しくありません。